【番外編】エポパテをヒネってみよう!

月日の流れるスピードが恐ろしい、41歳の秋デス・・・。
現在、11月に行われる2011関東展示会に向けての作品を全力製作中です!!

今年は何とか間に合わせなきゃ・・・。
つーワケで、展示会が終わるまで製作記は書けないのですが、
今回は最近仲良くさせていただいているあるお方の疑問にお答えする番外編!
エポパテをヒネって、1/20のザックを作成してみたいと思います。
手順を追ってご紹介しますんで画像多めですが、ひとつヨロシクっ!

製作にあたって、辺りを見回して参考になりそうなバッグを探します。
ウチにはこんなモノがありました


左の肩掛けバッグと同じ構造のザックにしてみます。
右のショルダーのプラスティックバックルも再現してみようかな。
やっぱり実物があるのと無いのとではエラい違いデスね。

今回はWAVEラプターの背中に背負うザックを作ってみます。
最終的に剥がせるように、ザックが付く部分にメンタムを塗っておきましょう。

私が普段エポパテ造形の際に使っている道具たち。
左からタミヤ調色スティック、小キリ、極細彫刻刀(平)、デザインナイフ、ニードル、です。

今回使うエポパテはマジックスカルプです。
マジックスカルプは、6時間硬化、作業可時間1時間ほどと、ちょうど良く、お気に入りです。
Ma.k.にはセメダインの木工パテがよく使われますが、
このような造形をやるには硬化時間が短過ぎて向いていません。
マジックスカルプが手に入らない場合は、タミヤのエポパテでも全然大丈夫です!
エポパテは二液混合式のパテです。A剤とB剤を同量よく混ぜ合わせます。

適量を所定の場所に盛りつけます。
中に荷物が詰まっていることを想像しながら、おおまかに成形してください。

調色スティックの背に少量水を付けて、それらしい形に成形していきます。
布地のシワもザックリ付けていきましょう。
バッグのように不定形な物を作る際、全体の形は適当でもOKだと思います。
ではどこにリアリティを感じるのかと言うと、フタやベルト、ポケットなどのディティールでしょう。

それでは、フタを作りましょう。
フタは、部品として別体で作るのではなく、エポパテの塊に彫刻していきます。
最初にザック側面のすき間をキリで造形していきます。

デザインナイフでフタを造形していきます。

とりあえずこんな感じです


同じ要領でザック本体の縫いしろを造形します。
何となくバッグに見えてきましたね。

フタのふちにデザインナイフで縫い目を彫刻していきます。

こんな感じです。単調にならないよう、気を付けてください。

ザック側面に縦長のポケットを作成してみましょう。
適量のエポパテを盛りつけます。

本体と同じ要領で造形するとこうなります。

こんな大きなポケットが付いていると、グッと軍用っぽく見えますね。
ここでひとつポイント解説です。
バッグ等のフタや縫い目の造形をする際、単調な形になるとリアルに見えません。
次の画像をご覧ください。

赤矢印が、デザインナイフをすき間に沿って横方向に動かす軌跡。
これでは、フタのすき間が単調になってしまうため、NGです。
対する青矢印は、デザインナイフをフタに対して垂直に動かす軌跡です。
こうすると影の付き方に変化が出ますので、見栄えがするようになります。
それっぽくエポパテ造形が出来ないというお悩みは、この辺に原因があるような気がします。
このように、立体の稜線に対して垂直方向に作業するというのは、
フィギュアの塗り(眉毛や鼻に落ちる影等)にも同じことが言えると思います。

もう一つ。
ザックと機体の接地点を深く彫り込んでおきます。
これでザックが機体とは別体であることが分かりますし、
すき間に影が落ちることで、ザックの軽さを表現できます。
何より、ここがベッタリと機体に吸い付いているなんてあり得ない状況なので。
これでエポパテ部分は完成です。

作業中に付いた指紋が気になる場合は、エポパテが完全硬化する前に
アクリル溶剤を含ませた筆で軽くなでると消すことができます。
完全硬化してしまった場合は、スチールウールで磨くと消せるようですよ。
次にベルトを作っていきます。

釣り具屋さんで入手できる板オモリです。
これは薄くて切りやすく、曲げグセが付けやすいので、ベルトの造形に向いています。
極細のワイヤーは、丸めてバックルに出来そうです。(今回は結局使いませんでした・・・

まず、プラスティックバックルを作ります。

0.3mm厚のプラ版に1mm径の穴を等間隔に空けます。

穴の中心線でカットしたパーツを2つと、同じ幅の穴無しパーツを切り出します。

この3つのパーツを貼り合わせると、左のような中央が押せるバックルになるワケです。
これに接続する同じ幅の穴無しパーツと、ベルト幅に切った板オモリを用意します。

これを瞬間接着剤で組み立てると、プラスティックバックルの完成です。
板オモリのバックルには密かに縫い目もモールドしてあります

次に、機体にぶら下げるためのベルトを作ってみましょう。

0.3mm径の真鍮線をラジオペンチで四角に曲げていきます。

これを切り出すと真鍮製のバックルになります。2つ用意しましょう。
このバックルに板オモリのベルトを通して、縫い目をモールドしたら出来上がりです。

こんな感じになります。
機体にフックを付けて、ベルトでくくり付けるとそれっぽいのではないでしょうか。

ハイ。これで完成です。
画像では粗が見えてしまってますが

結構密度があってイイですよ


斜めから見るとこうなります。
「中に荷物が詰まってる感」をうまく演出してくださいNe!
いかがでしたでしょうか、今回の緊急企画。
少しでも何かの疑問の解消に繋がれば、とっても嬉しいデス!

それでは、展示会用作品の製作に戻りますっ!!

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